彼へのマッサージタイム(20代ガン・副作用の痛み)

彼へのマッサージ

ここ最近、彼と会うたびに、

彼の体をマッサージするようになりました。

 

治療による副作用なんでしょう。

とにかく、全身が痛むらしく、

痛みにもだえています。

 

なので、少しでも、痛みが和らげばと思い、

体の部位ごとに、丁寧に丁寧に、

もんであげています。

 

彼は、すごく、心地がいいらしく、

「たつやのマッサージは、最高だよ」

と言ってくれます。

 

僕の両親

僕は、今まで、

マッサージをした経験はないのですが、

自分の母親のやり方をよく見ていました。

 

僕の母は、父が仕事から帰ると必ず、

父の肩や首をマッサージしてあげています。

 

「今日もお疲れ様」と。

 

僕は、小さい頃から、その光景をよく見ていて、

いつか、僕も誰かにしてあげたいなーと思っていました。

 

彼の体

母のやり方を、

記憶の彼方から思い出して、

彼にマッサージをします。

 

肩や首。

特に、脇や膝、股の部分などは、関節痛がひどいらしいので、

入念に行います。

 

肩を回してあげたり、膝をふってあげたり。

 

難しい

でも、結構難しい。

 

同じ強さで揉んでいると、

他の部位では、痛く感じたり、

逆に、弱くすると、

全然効いていないみたいだったりして。

 

なので、

ここの部位では、これくらいで、

あそこの部位では、やや強めで、

というように暗記しています。

 

ふれあい

こうして、マッサージをしていると、

彼の体に触れているせいか、

僕自身も、こころが落ち着きます。

 

揉んでいる体の部位のいずれもが、

とても、あたたかくて、

「彼が生きている」ということを、実感させてくれます。

 

アンコール

彼から、アンコールと言われたら、

その部位を、もう一度、マッサージします。

 

ふたたび、その部分だけ、

丁寧に丁寧にやります。

 

「マッサージありがとう。」

そう言う彼の笑顔は、

たとえ、顔色が悪く、疲れが見えていても、

とても素敵です。

 

恋人らしい、それ以上の触れ合いは無いけれど、

彼へのマッサージタイムは、僕にとって、すごく幸せなひと時です。

 

すさんでいく心

彼とバイバイして、帰ります。

 

自宅に帰る途中、

ふと視線が向くのは、行き交う人たちです。

 

楽しそうに歩いているカップルや、子供連れの家族とすれちがう。

 

みんな健康そうで、楽しそうにデートをしている。

 

その姿を見ると、うらやましい一方で、

ふと、なぜ彼はこんな目にあわなきゃならないのだろう、

どうして?という思いで、心がすさんでいきます。

 

彼は、何か悪いことでもしたのかと。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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